国際法教育カフェ⑦ 国際法教育とわたしーー教材編者に聞く④
国際法は世代を超えて受け継がれていく。若手教員が後進に教えていくにあたって、先輩教員たちがどのような経験をしてきたかを聞いてみたい。でも世代の壁は意外と高いもの。「緩やかに交流できる "カフェ" のような雰囲気があればいいのに…。」
そのような声に応える「国際法教育カフェ」では、ゲストの先輩教員からざっくばらんに話していただき、若手も交えて意見交換する時間を持っていきます。
2023年度度の国際法教育カフェでは、ゲストの岩月先生・小林先生・小坂田先生からのお話をもとに、学部ゼミと模擬裁判、教材作成などに関して語り合いました。2024年度からは、新シリーズ「国際法教育とわたしーー教材編者に聞く」として、昨年度よりも上の世代の先生で、教科書などのご執筆経験をお持ちの方から、学生時代の教育・教材の様子や教科書の執筆体験などを伺っていきます。これまで、放送大学の柳原正治先生(開催記録)、立命館大学の薬師寺公夫先生(開催記録)、東北大学の植木俊哉先生(開催記録)からお話を伺いました。2025年度初回のカフェは、早稲田大学の酒井啓亘先生をお招きします。
- ゲスト:酒井啓亘先生(早稲田大学)
- 日時:2025年8月23日(土)15:00〜16:30(予定)
- テーマ:「国際法教育とわたしーー教材編者に聞く④」
- 場所:TBD(岡山市内)
- 形式:対面(参加登録された方に詳細をお送りします)
- 登録: こちらからお願いします(7月25日(金)までにお願いいたします)
※ このイベントは、「国際法教育の比較研究と若手教育者の能力育成―分野・国境・世代を超えるコラボレーション―」(公益財団法人 末延財団「比較法・外国法研究教育プロジェクト助成」から支援を受けています。
開催記録
今回は酒井先生をお招きして、お話をお伺いしました。
酒井先生の国際法との出会いや大学院重点化の中で始められた教育の工夫、特にロースクールでの教育と新入生向けの教育につき、先生が実践されたことを教えていただきました。さらに、教材作成の難しさやご自身のキャリア形成についてもお話しくださり、後進に向けたアドバイスもいただきました。
参加者からは、教科書・レジュメの使い方や授業運用を中心に多くの質問がなされ、それぞれご回答いただきました。特に、ケース中心の授業構成や「書く」訓練のねらいにつき、ご説明いただきました。
どのような学生に国際法を教えるかによって、何を考えて何を工夫しなければならないのか。日本の国際法の未来を考え、国際法に興味を持ってもらえるように若い世代に対してどのようにアプローチするべきか。教材作成にとどまらず、国際法の授業のグラウンドデザインや日本の国際法教育をどう考えるかを酒井先生のご経験から学ばせていただいた会となりました。